◇シンポジウム◇外国籍の子どもたちの「教育への権利」─外国人学校の制度的保障を考える―
◇6・22シンポジウム 呼びかけ
「ぼくらの学校なくなるの?」──子どもたちの悲痛な声が届いたのは、今から4年 前のこと。
しかし2007年3月1日、裁判所から和解勧告がなされた。 それは、争点となっていた土地が、戦後直後から在日コリアンが心血を注いで守って きた民族学校の校地であり、 今後もそうであり続けることを理由として、東京都に対して、特別な安価での売却を 勧めるものであった。 同年3月8日、枝川朝鮮学校と東京都との間で、和解が成立した。 そして、校庭を自己所有とした枝川朝鮮学校は、いま新校舎建設に向けて準備を始め た。
いま全国に朝鮮学校・韓国学校・中華学校など100近くある。 その他に、ニューカマーの外国人学校も100校を超えた。 これらの外国人学校に呼びかけて2007年11月3〜5日、 「多民族共生教育フォーラム」が東京で開催され、 「外国人学校の制度的保障に関する市民提言」を採択した。 そして、このフォーラムを準備する中で、埼玉や神奈川、東京で、 それぞれ「外国人学校の制度的保障を実現するネットワーク」準備会が作られた。 またフォーラムを契機に、2008年2月21日、 外国人学校に対する寄付金の税制優遇措置や各種学校の認可基準緩和などをめざして 「外国人学校及び外国人子弟の教育を支援する議員の会」が国会議員を中心に結成さ れた。 3月24日、日本弁護士連合会(日弁連)は、 中華学校・朝鮮学校に対する税制上の差別的な取り扱いなどが、 これらの学校に通う児童・生徒への学習権を侵害しているとして、 内閣総理大臣に対して、制度改正を求める勧告を行なった。 日弁連が「学習権侵害」と指摘したのは、 「指定寄付金制度」と「特定公益増進法人制度」における差別的な取り扱いについて である。
枝川裁判は、在日外国人の民族教育権をめぐって争われた初めての裁判であった。 多民族・多文化共生社会に向けて、 すべての子どもたちの「教育への権利」を保障すること、 すでに200校以上を数える外国人学校を「公教育」機関として認めて 制度的保障を行なうことが必要である。 そして、これらの学校が地域社会に位置づけられた時、 本当の「共生社会」が実現する。 この意味を、日本人も外国人も、共に考えていきたい。





